るぱん　ざ　さーど　ぜにがたとふたりのるぱん

LUPIN THE IIIRD 銭形と2人のルパン

スタイリッシュな映像と、張りつめた空気感に引き込まれました。特に銭形警部の描かれ方がこれまでと一線を画していて、人間臭さと信念が胸に刺さる。ルパンとの距離感が絶妙で、敵対しながらもどこか通じ合っているような、そんな余白がたまりません。シリアスで濃厚な「大人のルパン」、堪能しました。

「LUPIN THE IIIRD 銭形と2人のルパン」は、このシリーズが持つハードボイルドな魅力と、ルパン三世という作品の奥深さを改めて感じさせてくれる一本でした。 まず特筆すべきは、やはり銭形警部の描写の深さです。タイトルにもある通り、今回は彼に焦点が当てられており、ルパンへの執念だけでなく、その根底にある人間らしさや、どこかルパンに惹かれているような複雑な感情が丁寧に描かれていました。彼の葛藤や、刑事としての矜持が垣間見えるシーンは、これまでになく魅力的で、銭形警部というキャラクターへの見方が変わるほどでしたね。 そして、「2人のルパン」という斬新な設定が物語に大きなドライブ感を与えています。どちらが本物なのか、その謎が常に観客を惹きつけ、二転三転する展開に引き込まれました。単なる複製ではなく、それぞれの「ルパン」が持つ意味や存在理由が描かれていたのが印象的です。 シリーズならではのスタイリッシュな映像と演出も健在で、アクションシーンはとにかくクール。色彩や光の使い方も巧みで、作品の世界観をより一層際立たせていました。大野雄二さんの音楽も、ジャジーでアダルトな雰囲気を完璧に作り上げており、耳でも楽しめる作品でした。 全体的にシリアスなトーンで進行するものの、ルパンらしいユーモアが適度に散りばめられており、重くなりすぎないバランス感覚もさすがです。 「LUPIN THE IIIRD」シリーズのファンはもちろん、大人の鑑賞に堪えうるルパン作品を求めている方には、ぜひ観ていただきたい傑作です。銭形警部の新たな一面を発見できるだけでも、見る価値は十分にありますよ。

子供の頃に見ていたルパンよりも映像技術の進化によって、 映し出される人物像の違いが凄い！

ストーリーを面白くするキャラクターとして、銭形警部や五ェ門は受け入れられましたが、大人になってから不二子ちゃんに対する考えが変わりましたね。まずルパンとは関わらないで、普通にお金持ちと結婚するでしょうし、普通に働くと思います。この考え方がループしてしまい、子供の頃のようなワクワク度ではなくなりました。嫌いではないです。