『ヤングマガジン』(講談社)の北米向け特別増刊号『ヤングマガジンUSA』が、8月21日(日本時間8月22日)よりアメリカ・ニューヨークで開催される「ANIME NYC 2025」紀伊國屋ブースや北米17店舗の紀伊國屋書店で無料配布されます。
本誌はアメリカの読者に向けて英語でゼロから編集された1044ページに及ぶ特大ボリューム。
また、8月21日公開の特設サイトや公式Xでも、全掲載作品が順次無料公開されるという気前の良さです。
“UN-filtered MANGA”を掲げ、ヤンマガが北米に新風を吹き込む
今回の増刊号は、2024年で創刊45周年を迎えるヤンマガが「次なる『AKIRA』を創出したい」との意気込みで制作。
“UN-filtered MANGA”をコンセプトに、SFやダークファンタジー、ホラー、LGBTQなど多様なジャンルをラインナップ。
士郎正宗先生の描き下ろし表紙や、しげの秀一先生による新作「Subaru and Subaru」、押見修造先生の新作「ぼくとボブ・ディラン(と父)」、花沢健吾先生の「アンダーニンジャ」など、北米でも人気の高い作家・作品が集結しています。
現地配布・デジタル無料公開、読者参加キャンペーンも実施
ニューヨーク「ANIME NYC 2025」紀伊國屋特設ブースや北米17店舗での配布に加え、8月21日に開設される公式サイト&Xアカウントで誌面掲載全作を順次無料公開。
また、収録19作品のうち16作品を対象とした読者投票キャンペーンを実施。
投票上位5作品は、ヤングマガジン&マンガアプリ「KMANGA」で日米同時連載が決定します(結果は12月16日発表予定)。
- 配布場所:ANIME NYC 2025(8/22~ 紀伊國屋ブース)、北米紀伊國屋書店17店舗
- 特設サイト公開日:8月21日(日本時間)
- 公式X&特設サイト:全掲載作品を順次無料公開
- 収録ページ数:全1044ページ
- 読者投票:X&特設サイトにて(対象16作品/上位5作品は日米同時連載)
- 投票結果発表:12月16日予定
『ヤングマガジンUSA』掲載作品一覧
- 西尾上「Still You」
- 都留泰作「プロトコル・リュウグウ」
- 守熊杏梨「闇へ」
- 松本電池(原作)、西嶋慶大(漫画)「プレグナント」
- 岩井敬人「PROJECT METALLIA」
- 下川林「ゴッドマザー」
- ろびこ「夕闇とかたわれ」
- 金藤澪「瀆神の騎士」
- 学慶人「BOYS RUN THE RIOT -INTRANSITION-」
- OUGA「帯化」
- 板橋大祐「魔力枯れのダークエルフ」
- 里好「夜勤(Graveyard shift)」
- 我妻ひかり「この恋は変ですか?」
- たかしげ宙(原作)、巽一文字(漫画)「THE LAST TERRAN」
- 石澤寛伎「降魔ーGOUMAー」
- 山田胡瓜「鬼鬼怪怪」
- 押見修造「ぼくとボブ・ディラン(と父)」※投票対象外
- 中山昌亮「静の杜」※投票対象外
- しげの秀一「Subaru and Subaru」※投票対象外
- 花沢健吾「アンダーニンジャ」※投票対象外
編集長・白木英美氏が語る“逆輸入”企画の狙い
Q:なぜ今回、北米での企画を実施しようと思ったのか?
A:近年、世界的にマンガの需要が高まる中で、特に青年マンガの持つ深みや魅力を、より多くの方に届けたいと考えたのがきっかけです。 『AKIRA』や『攻殻機動隊』といった名作を世に送り出してきたヤングマガジンとして、次なる『AKIRA』を創出したいという想いもあります。 ちょうど本年が創刊45周年という節目を迎えることもあり、その記念事業の一環として今回の北米向け増刊企画を実現する運びとなりました。 現在、海外市場では少年マンガが主流となっていますが、少年マンガでは描ききれないテーマや表現を含む青年マンガの可能性を、海外最大市場である北米の読者の皆さまにも届けたいと考えています。
Q:日本の『ヤングマガジン』と、今回北米で展開される『ヤングマガジンUSA』の違いやコンセプトの変化は?
A:日本版のヤングマガジンでは、殺し屋やドラッグといった刺激的な題材を扱う作品が多いのが特徴ですが、今回の北米向け増刊では、SFやダークファンタジーといったジャンルに重点を置いて構成しています。 「アウトサイダーのための雑誌」というヤンマガらしさは踏襲しつつも、より国際的なスケールで共感されうる作品群を揃えました。 世界観の広がりやテーマ性において、グローバル市場に響くラインナップを目指しています。
Q:「UN-filtered MANGA」というコンセプトは、どのような経緯で生まれたのか?
A:広告代理店の方々とのディスカッションの中で、「フィルターばかりの世の中は、本当におもしろいか?」「人間の想像力にフィルターは必要か?」といった問いをいただきました。 この考え方は、まさに青年誌が掲げてきた価値観と重なるものであり、非常に共感できるものでした。 青年マンガは、夢だけでなく現実を描くメディアであり、人生の葛藤や痛み、社会への違和感といった“生々しい感情”を描くことができます。 社会、時代、配慮…さまざまな「フィルター」へのアンチテーゼとして、この「UN-filtered MANGA」というコンセプトを打ち出しました。 北米の読者の皆さまにも、作品を通じてその真意を感じ取っていただければと考えています。
Q:北米の読者を想定して、どのようなテーマやジャンルを選定されたのか?
A:今回は「SF」「ダークファンタジー」「ホラー」「LGBTQ」という4つのジャンルに焦点を絞りました。 ヤングマガジンではこれまでも『AKIRA』『攻殻機動隊』『ドラゴンヘッド』『BOYS RUN THE RIOT』『頭文字D』など、ジャンル性の高い作品が海外で評価されてきました。 特にSFジャンルには重点を置いており、少年漫画では扱いづらい複雑なテーマや世界観に挑戦することで、より深い読書体験を提供できればと考えています。 これらは、北米においても人気の高い骨太なジャンルであり、ヤングマガジンらしいアプローチが可能だと確信しています。
Q:作品選定や作家の起用は、どのような基準で行われたのか?
A:昨年10月に「海外向け増刊を制作する」という企画趣旨のもと、一般公募を実施し、100名を超える作家の皆さまにご応募いただきました。 社内選考に加え、北米支社の現地スタッフ(ネイティブ)からの意見も取り入れながら、最終的に18作品を厳選いたしました。 北米市場は人種・宗教・ジェンダーなど多様性に関する配慮が求められる市場ですので、その点には十分注意を払いながら、コンセプトに即した作品を選定しています。 講談社
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