累計発行部数6500万部、劇場版の興行収入135億円という驚異的な数字を叩き出した『呪術廻戦』。
2026年1月からは待望の「死滅回游 前編」がテレビアニメとして放送されることが決定しています。
アニメ派の方も、原作コミックス派の方も、ここで一度立ち止まってあらすじから物語全体を俯瞰してみませんか?
原作1巻から30巻の最終回まで、アニメ放送の放送回と連動して、章ごとにあらすじをまとめています。
初めて気づく伏線や、キャラクターの心情変化など、新たな発見があるかもしれませんよ!
※この記事には物語の核心的なネタバレが含まれます。未読・未視聴の方はご注意ください。
目次
- 1 第一章:普通の高校生が特級呪物を飲み込んだ日(単行本1~4巻、アニメ第1話〜第13話)
- 2 第二章:姉妹校交流会──束の間の平和と襲来──(単行本4~8巻、アニメ第14話〜第24話)
- 3 過去が紐解く真実──夏油傑の高専時代(単行本8~9巻、アニメ25話~29話)
- 4 ターニングポイント「渋谷事変」──崩壊する秩序(単行本10~16巻、アニメ第30話〜第47話)
- 5 羂索の野望が明らかに──「死滅回游」編突入(単行本17巻~)
- 6 仙台結界の激戦──乙骨の圧倒的実力(単行本20巻)
- 7 東京第二結界──秤の博打術式(単行本21巻)
- 8 真希の完全覚醒(単行本22巻)
- 9 羂索vs九十九──特級術師の最期(単行本23巻)
- 10 真実の連鎖、そして宿儺の覚醒(単行本24巻)
- 11 五条復活、そして新宿決戦(単行本25巻)
- 12 激闘の記録──領域戦から物語の終幕、人知を超えた攻防(単行本26巻、228~231話)
- 13 「五条の勝ちだ」──その結末(単行本26巻、231~236話)
- 14 戦いは続く──鹿紫雲の参戦(単行本27巻、連載237~238話)
- 15 バカサバイバー!!(単行本27巻239話 – 243話)
- 16 法廷バトル開戦!(単行本27巻・単行本28巻244~247話)
- 17 伏黒の魂を取り戻すために(単行本28巻248~251話)
- 18 次々に戦線復帰する高専メンツ、宿儺の本気とは……?(単行本29巻255話)
- 19 虎杖の黒閃が炸裂!(単行本29巻256話)
- 20 解明される虎杖の裏ワザ、そして宿儺の領域が復活(単行本29巻258話)
- 21 宿儺の本気、どうする虎杖(単行本29巻259話)
- 22 東堂の「不義遊戯」改が炸裂!(単行本29巻260話)
- 23 まさかの方法で五条復活、リベンジマッチが実現(単行本29巻261話)
- 24 宿儺VS五条〈乙骨〉、3分間の領域戦(単行本29巻262話)
- 25 無下限vs展延(単行本29巻262-2話)
- 26 炸裂! 邪去侮の梯子(単行本29巻263話)
- 27 虎杖悠仁、領域展開(単行本30巻264話)
- 28 正しい死(単行本30巻265話)
- 29 生きろ、と言えない(単行本30巻266話)
- 30 喜べ男子ども(単行本30巻267話)
- 31 誰かと生きるため(単行本30巻268話)
- 32 宿儺戦、大反省会(単行本30巻269話)
- 33 最後の任務が始まる……?(単行本30巻270話)
- 34 これから(単行本30巻271話【最終話】)
第一章:普通の高校生が特級呪物を飲み込んだ日(単行本1~4巻、アニメ第1話〜第13話)
平凡な日常からの転落
仙台市で暮らす高校1年生・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)。彼の唯一の特技は、常識外れの身体能力。
放課後は早く帰宅できるという理由だけでオカルト研究会に所属し、入院中の祖父の見舞いに通う日々を送っていた。
その平穏は、先輩たちが学校で見つけた”特級呪物”──両面宿儺(りょうめんすくな)の指──の封印を解いた瞬間に崩れ去る。
この呪物を回収するため現れた呪術高専の学生・伏黒恵(ふしぐろめぐみ)と共に、虎杖は先輩たちを救出するため校舎へ向かう。
しかし宿儺の指に引き寄せられた呪霊は強大で、伏黒すら追い詰められる事態に。
窮地を打開するため、虎杖は咄嗟の判断で宿儺の指を飲み込んでしまう。
死刑執行の猶予と新たな使命
呪術界最強と称される五条悟(ごじょうさとる)の介入により、一時は宿儺に身体を乗っ取られかけた虎杖は自我を取り戻す。しかし、呪いの王を宿した彼に下された判決は「死刑」。
五条の交渉により、処刑は条件付きで延期されることに。
その条件とは──世界中に散らばった宿儺の指20本すべてを虎杖に取り込ませ、その後に処刑する──というものでした。
こうして虎杖は呪術高専の生徒となり、死へのカウントダウンが始まる。
仲間との出会い、そして初めての「死」
同級生の伏黒、そして新たに加わった釘崎野薔薇(くぎさきのばら)との3人で臨んだ初任務。
少年院に出現した特級呪霊は、新人たちには手に負えない強敵だった。
宿儺の力で呪霊を倒すことはできたものの、虎杖は宿儺自身の手によって命を落とす。
この「死」は後に虎杖が宿儺と秘密の契約を結び復活するための布石となる。
そして五条はあえて彼の生存を伏せることに。
呪術師界の上層部による陰謀を察知していたからです。
一方、虎杖が不在の間、伏黒と釘崎は先輩たちと共に力をつけていく。
そして虎杖もまた、一級呪術師・七海建人(ななみけんと)の指導のもと連続殺人事件の調査を開始する。その現場にいた吉野順平と仲良くなる虎杖だったが、この事件の犯人の真人(まひと)に吉野を目の前で殺されてしまう。
虎杖は怒りをあらわにして戦い、彼との戦いを通じて精神的な成長を遂げていく。
第二章:姉妹校交流会──束の間の平和と襲来──(単行本4~8巻、アニメ第14話〜第24話)
京都校vs東京校、個性豊かな術師たちの競演
呪術高専には東京校と京都校があり、毎年交流試合が開催される。
東京校からは1年生2名と2年生3名、京都校からは2年生3名と3年生3名が参加。
ここで虎杖の生存が公開され、会場は騒然。
京都校の中には虎杖を危険視し抹殺を企てる者もいたが、京都校最強の東堂葵(とうどうあおい)が独自の判断で虎杖を気に入り、作戦は頓挫する。
夏油傑の再襲撃
熱戦が繰り広げられる中、突如として夏油(げとう)配下の呪詛師と呪霊が乱入。
彼らの狙いは再び虎杖、正確には彼の中の宿儺だった。
敵の出現により、対立していた東京校と京都校の生徒たちは共闘。
五条の圧倒的な実力で侵入者たちを撃退し、事態は収束する。
負傷者が出たため呪術による競技は中止となり、翌日は術式使用可能な野球大会に変更。
東京校が2対0で勝利を収め、交流会は幕を閉じる。
伏黒の過去と新たな脅威
交流会後、東京校1年生は連続不審死事件の調査を担当することに。
捜査を進める中で、事件が伏黒の母校や義姉に関係していることが判明する。
事件の核心である埼玉県の八十八橋で、虎杖たちは真人が生み出した呪霊と人間の融合体──呪霊人間──と対峙。
伏黒の領域展開習得などこの戦闘で目覚ましい成長を見せた東京校1年の3人は、東堂と一級呪術師・冥冥(めいめい)によって一級呪術師への推薦を受けることになる。
これは栄誉であると同時に、より危険な任務への招待状でもありました。
過去が紐解く真実──夏油傑の高専時代(単行本8~9巻、アニメ25話~29話)
正義の呪術師から呪詛師へ──思想の転換点
「渋谷事変」の首謀者として登場する夏油傑(げとうすぐる)。
しかし彼は元々、呪霊を祓い取り込む術式を持つ優秀な呪術師だった。
若き日の夏油、五条悟、家入硝子(いえいりしょうこ)の3人が過ごした高専時代を描くこの過去編は、夏油の思想が変質していく過程を丁寧に追っていく。
夏油が抱いた疑念──それは呪術師たちが命懸けで戦っても、呪霊は一般人の負の感情から無限に生まれ続けるという不条理なサイクルだった。
特級呪術師・九十九由基(つくもゆき)との対話を経て、「一般人が存在しなければ呪霊は発生しない」という事実を知った夏油は、決定的な選択をする。
一般人の殲滅による呪術師の楽園創造──この歪んだ理想を掲げ、夏油は呪詛師としての道を歩み始めます。
かつて守るべき対象だった一般人を敵と見なし、かつての仲間たちと敵対する立場へ。
この過去編を知ることで、後の「渋谷事変」における登場人物たちの複雑な感情や葛藤が、より立体的に理解できる構造になっています。
ターニングポイント「渋谷事変」──崩壊する秩序(単行本10~16巻、アニメ第30話〜第47話)
決死の戦い:メカ丸、宿命との対峙
動く身体を得るため呪霊と手を組んでいた京都校のメカ丸・与幸吉 (むたこうきち)。
交渉が決裂し、彼は真人との死闘に挑む。
究極メカ丸・絶対形態で全力を尽くすも、命と引き換えに仲間へ呪霊側の計画を伝えるのだった――。
ハロウィンの夜、渋谷が戦場に
2018年10月31日19:00、渋谷。
突如として複数の『帳(とばり、呪術的結界)』が展開され、一帯は外の世界と区別されます。
呪術高専の生徒たちは先輩術師とチームを組み、総力戦で事態の収拾に臨む。
しかし事件は想定を遥かに超える展開を見せる。
呪術界最強の男・五条悟が、かつての親友である夏油の罠によって特級呪物「獄門疆(ごくもんきょう)」に封印されてしまう。
この一件を契機に、状況は一気に悪化していく。
宿儺の暴走と虎杖の絶望
各所で呪霊・呪詛師との激戦が繰り広げられる中、意識を失った虎杖は特級呪霊・漏瑚(じょうご)によって宿儺の指を10本も飲まされてしまう。
復活した宿儺は虎杖の身体を完全に掌握し、領域展開で漏瑚と多数の一般人とを虐殺。
意識を取り戻した虎杖が目にしたのは、自分の身体が引き起こした地獄絵図だった。
この出来事は虎杖の心に深い傷を残し、「より多くの人を救わなければ」という強迫観念にも似た使命感を植え付けることになる。
因縁の対決、そして衝撃の真相
その一方、戦いで疲れ切った七海は朦朧としながらも群がる改造人間を祓い続ける。
しかし、そこに真人が現れ、七海は真人に殺されてしまいます。「虎杖くん、あとは頼みます」と言い残してーー。
激戦の末、虎杖はついに宿敵・真人と直接対峙する。
釘崎も現れますが、真人に左目を触れられ心肺停止状態に。
後に現れた東堂の援護を得ながらも多くの犠牲を払い、それでも諦めずに戦い続ける虎杖。
極限まで追い詰められた真人の前に現れたのは、夏油だった。
夏油は虎杖の目前で真人を取り込む。
その直後、駆けつけた京都校メンバーや脹相(ちょうそう)が目撃したのは信じがたい光景──脹相は血のつながりを感知する能力で、「夏油の中身は夏油ではない」という事実を看破する。
夏油の正体は加茂憲倫。さらに脹相は虎杖が自分の弟であることも感知した。
しかしこの「夏油」を名乗る存在は複数の人間の身体を渡り歩いており、虎杖たちの母親の身体も使用していたことが示唆されます。その本当の正体は依然として謎のまま。
東京崩壊、そして新たな陰謀の始動
パンダや九十九といった強力な術師たちが応戦するも、「夏油」は真人の能力を使って東京中に無数の呪霊を解き放つ。
都市機能は完全に麻痺し、五条という最大の抑止力を失った呪術界は無法状態へ。
この混乱に乗じて、呪術高専上層部や禪院家(ぜんいんけ)といった保守勢力が不穏な動きを見せ始める。
禪院直哉(ぜんいんなおや)は虎杖と伏黒の暗殺を企て襲撃。
そこへ乙骨憂太(おっこつゆうた)も参戦し、戦況は複雑化。
乙骨は虎杖を刺殺し、脹相は直哉を撃破。重傷の直哉を乙骨が反転術式で治療した後、虎杖の死を報告するよう命じる──。渋谷の夜は、呪術界全体の構造を根底から揺るがす大惨事として歴史に刻まれることとなった。
ネタバレ注意!これより「死滅回游」編となります
羂索の野望が明らかに──「死滅回游」編突入(単行本17巻~)
偽装死からの始動、そして新たな脅威
意識を取り戻した虎杖の前には、笑顔の乙骨がいる。
実は、乙骨は五条から虎杖の保護と偽装死を依頼されていたのです。
そこへ伏黒も合流し、3人は新たな危機について知らされます。
夏油の肉体を乗っ取った存在──加茂憲倫。
彼が仕掛けた呪術師同士の殺戮ゲーム「死滅回游」が既に始動していました。
このゲームには伏黒の義姉・津美紀も巻き込まれており、五条の解放も含め、単独では解決不可能な問題が次々と浮上します。
天元から明かされる真相
虎杖、伏黒、乙骨の3人は脹相、真希、九十九と共に天元のもとへ。
そこで判明したのは夏油や加茂憲倫の正体は「羂索(けんじゃく)」という古代の術師だという衝撃の事実。
天元は老化と進化により呪霊に近い存在へと変質しており、羂索の最終目標は呪霊操術で人類と天元を強制的に同化させることでした。
天元の護衛には脹相と九十九が残り、虎杖・伏黒・乙骨は死滅回游への参加を決定。
乙骨は先行して情報収集、虎杖と伏黒は協力者候補である3年生・秤金次(はかりきんじ)を探しに、真希は禪院家に呪具回収へと別れます。
さらに天元から、獄門疆には「裏」が存在し、あらゆる術式を消滅させる能力を持つ来栖華(くるすはな)を見つけ出す必要があることも告げられました。
禪院家の滅亡
呪具回収に向かった真希の前に現れたのは妹・真依でした。
しかし二人は実父・扇によって殺されかけます。
意識の中で対話をした二人は決断を下し、真依は最後の力で刀を創り出して息絶える。
「禪院家をぶっ壊す」──妹との約束を胸に、真希は禪院家の人間を皆殺しにし、名門一族を完全に滅亡させたのでした。
東京第一結界──虎杖と伏黒の戦い
栃木県の賭博場へ向かった虎杖と伏黒はパンダと合流し、秤金次(はかりきんじ)の居場所を探す。
3年生・星綺羅羅(ほしきらら)の術式に妨害されるも、誤解を解いて協力を取り付けることに成功。
虎杖・伏黒は東京第一結界、パンダ・秤は東京第二結界での参加が決まります。
ゲームにルールを追加するため100点保持者を探す虎杖は、弁護士の日車寛見(ひぐるまひろみ)と接触。裁判を模した術式との戦いの末、日車を説得しポイント交換ルールの追加に成功する。
一方伏黒は、麗美という泳者(プレイヤー)に騙されレジィ・スター、黄櫨折、針千釣との戦闘を強いられることに。針を倒して5点を獲得後、芸人の高羽史彦(たかばふみひこ)が乱入。伏黒はレジィとの一騎打ちで未完成ながら領域展開を試みます。
仙台結界の激戦──乙骨の圧倒的実力(単行本20巻)
伏黒はレジィを下して41ポイントを獲得。その頃仙台結界では、高得点保持者による四つ巴の戦いが勃発していました。
ドルゥヴ・ラクダワラ(91点)、石流龍(77点)、烏鷺亨子(70点)、黒沐死(54点)──そこに参加することになったのが乙骨憂太(35点)です。
「五条先生に二度と親友を殺させない」と誓う乙骨は、羂索の抹殺と単独での400点獲得を宣言。
ドルゥヴを倒し、呪霊の黒沐死を祓い、烏鷺と石流との対決へ。
二人を相手に苦戦する乙骨は指輪を使って「リカ」を完全顕現させます。5分間の制限時間内、乙骨の術式「模倣(コピー)」が真価を発揮──呪言、式神、相手の術式までをも駆使して二人を制圧。ポイント譲渡により所持点は190点に到達しました。
東京第二結界──秤の博打術式(単行本21巻)
「坐殺博徒」の規格外な仕様
パンダと秤は、東京第二結界で鹿紫雲一を探します。
秤は漫画家志望のシャルル・ベルナールと遭遇し、領域展開「坐殺博徒(ざさつばくと)」を披露する。
パチンコ台をモデルにしたこの領域は、驚異的な性能を持ち──1/239の確率で大当たり、確変突入率75%、大当たり時4分11秒間(パチンコ主題歌の長さ)呪力が無限に湧き続ける──
この間は反転術式による自動治癒で実質不死身で、大当たり後は呪力・術式が完全回復し、何度でも領域展開可能となる。
豪運を持つ秤の前にシャルルは敗北する。
宿儺と戦いたい男・鹿紫雲
一方パンダは鹿紫雲(かしもはじめ)と遭遇。
電撃のような呪力を持つ彼に身体をバラバラにされ、宿っていた兄と姉の核を破壊されてしまう。
絶体絶命のパンダを救ったのは、シャルル戦で大当たりを引きボーナス状態の秤でした。現代に蘇った古代の術師・鹿紫雲は強者との戦いを望む性格で、チート級の秤との戦いすら楽しんでしまいます。
拮抗した激戦の末、豪運と剛腕を併せ持つ秤が辛勝。
「宿儺と戦わせる」という条件で、鹿紫雲を仲間に引き入れることに成功する。
その頃桜島結界では、覚醒した真希と羂索に家を追放されてしまった加茂憲紀が行動を共にしていた。
真希の完全覚醒(単行本22巻)
呪霊と化した直哉
桜島結界で真希と憲紀の前に現れたのは、死んで呪霊になった禪院直哉でした。
芋虫のような姿から硬い甲殻を纏った不気味な姿へ変貌し、二人を圧倒します。
もうダメかと思ったその時、新たな泳者が二人乱入──かつての真希のように呪霊が見えない剣豪・大道鋼(だいどうはがね)と、相撲好きでなぜかカッパのコスプレをした三代六十四(みよろくじゅうし)です。
真希から借りた釈魂刀レプリカで、呪霊が見えないにも関わらず天下無双の活躍を見せる大道。
彼は言います──「それ以外の全てが見えるなら、見えているのと同じ」──と。
雑念を断ち切り、甚爾の領域へ
自分より刀を使いこなす大道の姿と言葉から、真希は自分の中にあった雑念に気づかされる。
妹の真依と分かり合い「天与呪縛」となったものの、同じ存在である伏黒甚爾(ふしぐろとうじ)との実力差を感じていたのです。
その雑念を断ち切ったのは、謎のカッパ男・三代でした。
簡易領域で土俵を作り、領域内で相撲を取ることに喜びを感じる彼に誘われ、真希はそれに応じます。
千を超える取り組みの中で(簡易領域内では時間が速く流れる)、真希は三代と、そして自分自身と向き合う。本当の”自由”を体感した彼女は、遂に甚爾と同等の領域へと覚醒する。
覚醒した真希の前では直哉も手も足も出すことができず決着がつく。得点も目標に達し、虎杖たちはついに死滅回游から離脱することができました。
羂索vs九十九──特級術師の最期(単行本23巻)

国家を巻き込む陰謀
2018年、羂索は単身アメリカ・ホワイトハウスを訪問していた。
日本独自の存在である「呪術師」をネタに外交交渉を行い、国家転覆レベルの力を持つ日本の呪術師を制御する名目で、米軍による”11月”の日本呪術師狩りを約束させていたのです。
薨星宮での決戦
天元・九十九・脹相は羂索を迎え撃つ作戦を立案。薨星宮(こうせいぐう)で最初に対峙したのは、脹相(ちょうそう)でした。
できるだけ多くの術式を使わせ手の内を引き出そうとするも、圧倒的な力の差で重傷を負う脹相。
しかし「失敗作」と嘲笑う羂索への怒りと、虎杖を含む弟たちへの想いから覚醒する。
彼らの戦い方を真似することで羂索から3つ目の術式を引き出すことに成功。
そこへ特級術師・九十九が参戦。
元、星漿体(せいしょうたい)だった彼女は、犠牲になった星漿体たちへの想いを胸に天元を守ります。
彼女の術式「星の怒り(ボンバイエ)」は、自身と式神「凰輪(ガルダ)」に仮想質量を付与して打撃威力を無限に高められるパワー系の能力。
この術式に苦戦した羂索は領域展開「胎蔵遍野(たいぞうへんや)」を発動。
天元と九十九の作戦は、羂索に領域を展開させ天元がそれを解体、力を削った後に九十九が撃破するというものでした。
九十九の最期と脹相の選択
しかし羂索の戦闘力は圧倒的で、領域が消える頃には九十九は満身創痍になってしまいます。
油断した羂索の隙を突いて脹相が再参戦し、戦いはいよいよ終わりに近づきます。
二人は羂索を追い詰めるが、術式が回復した羂索に九十九は致命傷を負わされ戦闘不能に。人として生きられなかった脹相が命を賭けた攻撃に出ようとした時、九十九が声をかけます──「呪いとしての君は死んだ、今度は人として生きろ」と。
そして、突如現れた天元が脹相を結界外へ放り出してしまいます。
羂索が怯んだ一瞬の隙を突き、九十九は最後の攻撃へ。質量を限界まで加えて「ブラックホール」を創り出し、羂索ごと飲み込もうとします。しかし羂索は3つ目の術式──虎杖香織の「反重力機構」を使って窮地を脱し、遂に天元本体との接触を果たそうとするのでした。
真実の連鎖、そして宿儺の覚醒(単行本24巻)
羂索の真の目的
日本の術師を狩るため米国と契約を結んだ羂索。
しかしその真の狙いは、軍人・術師・呪霊を無差別に戦わせ大量の死者を出すことでした。
死の間際、人は呪力を持たなくとも大量の呪力を放出する──それは日本人に限らない。
羂索は米軍の命をコロニー内の呪力充填に利用し、天元との同化準備としたのです。
地獄の三つ巴が始まります。
伏黒の絶望、そして宿儺の計画
来栖、伏黒、虎杖は米軍への対応をしながらも彼らの救出を試みる。
来栖の回想では、幼少期に五条と伏黒に助けられた過去が描かれ、伏黒への特別な想いが明かされる。
羂索の目的を知った虎杖たちは真希と合流。
同化が進行していることを踏まえ「死滅回游からの離脱」を優先することに。
交渉の末ルールを追加し、ついに伏黒の姉・津美紀と再会──しかし彼女は離脱を宣言せず「コロニーの出入りを自由にする」ルールを追加します。
津美紀は呪力覚醒者ではなく、過去の術師が受肉したプレイヤーだったのです。その正体は会津出身の「万(よろず)」──1000年前の術師で、熱狂的な宿儺のストーカーです。
津美紀はもう死んだも同然という事実に、伏黒は絶望に沈みます。
そして最悪のタイミングで、虎杖の中の宿儺が動き出す。
虎杖との契約で得た1分間の乗っ取り権利を行使し、自らの指を剥ぎ取って呪力を込めたまま伏黒に食べさせてしまいます。
これまで伏黒に意味深な言動を繰り返してきた宿儺の真の目的は、伏黒を器として受肉することだったのです。
「十種影法術」の性能と宿儺への耐性を見抜いていた宿儺は、虎杖の中で力を蓄えこの瞬間を待っていました。
宿儺は式神を使って術師たちを攻撃し、伏黒を守ろうとする来栖を戦闘不能にしてしまう。
虎杖と真希が対峙するも裏梅の乱入で戦闘は中断します。虎杖の驚異的な戦闘能力を見て”何か”に気づいた宿儺は、さらなる力を得るため「浴(よく)──呪霊の毒に浸かり本来の力を取り戻す儀式──」へ。
伏黒の魂を完全に潰すため、宿儺は万のもとへ向かいます。伏黒の術式で津美紀ごと彼女を殺し、さらなる絶望を与えるために──
五条復活、そして新宿決戦(単行本25巻)
魔虚羅の脅威
宿儺に愛を伝えようとする万。
しかし宿儺は伏黒の術式「十種影法術(とくさのかげぼうじゅつ)」で呼び出せる最強の式神・魔虚羅(まこら)を使い、万(肉体は津美紀)を撃破する。
羂索の最終準備と五条の解放
一方羂索は、同化を進めるため死滅回游に新たなルールを強引に追加──新規泳者の参加打ち切り、夏油傑・伏黒恵・氷見汐梨を除く全泳者の死を持って死滅回游終了する──など。
高専側は奇跡的に来栖(天使)を救出することに成功し、獄門疆「裏」と来栖の術式で五条を無事解放する。
新ルールにより、目標は「羂索と宿儺を倒すこと」となる。
人外魔境新宿決戦、開幕
12月24日、ついに宿儺vs五条悟の夢の対決が実現。
決戦は歌姫の術式でバフをかけ、五条が詠唱を省略せず最大威力で放つ虚式「茈」で始まる。
高専メンバー総出で火力を上げた茈を宿儺に叩き込み、奇襲は成功。
序盤から激しい戦いを繰り広げる二人。
互いに対策は万全で、殴り合いもそこそこに早くも「領域」戦へ突入。
無量空処と伏魔御廚子は互角かと思われたが、領域の範囲が広い宿儺側が優位に立ち、五条の領域が崩壊。いきなり危機的状況となってしまう。
しかしこれは”人外”決戦。
五条は常識外れの方法で状況を打開──簡易領域で領域対策をしつつ反転術式で治癒し、宿儺の攻撃を受けながら力のリソースを管理して焼き切れた術式を回復し、「赫」で宿儺を吹き飛ばす。
続けて五条は再び領域を展開。
今度は領域の性質を変更(外部攻撃への耐性強化)しての展開に。
しかし宿儺は領域の必中効果を無くす縛りで威力を底上げし、序盤から見せている対策(領域展延で五条の術式を中和し直接触れることで無量空処の影響を無視)を駆使して、またも領域を破壊してしまいます。
それでもなお、五条は態勢を立て直し、3度目の領域展開へ──
激闘の記録──領域戦から物語の終幕、人知を超えた攻防(単行本26巻、228~231話)
五条と宿儺による領域戦は熾烈を極める。
五条が先手を取り若干優勢に見えるものの、渋谷事変で猛威を振るった式神・魔虚羅を使わない宿儺に違和感を覚える。
領域内での激しい攻防の末、ついに五条は宿儺に無量空処を食らわせることに成功。
しかし宿儺はすかさず魔虚羅を召喚──五条が一撃での破壊を目指していたこの式神は、既に無量空処に適応していました。
万との戦いで適応の肩代わりができることを知った宿儺は、五条の無量空処の必中効果を自分のみ相殺し、体内の伏黒の魂に無量空処を受けさせることで適応させていたのです。
五条は再度領域を展開しようとするが、これまでの無理な戦いで脳が損傷し展開不可能に。
しかし宿儺も同様で無量空処のダメージのせいで伏魔御廚子が使用できなくなっていたのです。
「五条の勝ちだ」──その結末(単行本26巻、231~236話)
無下限vs魔虚羅の適応
一歩も引かない二人の戦いは、「無下限呪術」とそれに対する魔虚羅の適応が鍵となる肉弾戦へ移行。
五条は宿儺にダメージを与えるが、その直後、遂に魔虚羅が適応し無下限を破ったのです。
宿儺は魔虚羅にメイン攻撃を任せ、自らはサポートしながら五条の術式が発生しないタイミングで攻撃。さらに「鵺」と「渾」を合わせた式神「嵌合獣 顎吐」も召喚し、五条は不利な状況におちいる。
ピンチを脱するため、五条は無制限の虚式「茈」で反撃を試みる。
間髪入れず攻撃を繰り返す宿儺だが、五条は最大出力の蒼で顎吐を破壊。続けて赫を詠唱し、自身の頭上へ打ち放つ。
遠隔茈──最後の奇策
異変に気づいた宿儺の命令で魔虚羅が上空へ向かう。
五条の狙いは、先程の蒼を上空で待機させ、そこに赫をぶつけることで、自身をも巻き込む無制限かつ遠隔の茈を爆発させること。
魔虚羅は適応済みの蒼を消そうとするが、それを察知した五条によって思惑は砕かれる。
五条が「蒼」を利用した高速移動で魔虚羅との間に割って入ったのです。
そして茈が発動。ひどいダメージを負った宿儺を目にした日下部は「五条の勝ちだ」と確信する。
しかし…。
世界を断つ斬撃
五条は、夏油や七海たちとともにこれまでの人生を振り返り、孤独と悔いを抱えていたことを自覚する。
そして、五条は、宿儺が全力を出せなかったことに「申し訳なさ」を感じていました。
孤独を理解していたからこそ、最後まで宿儺に敬意を抱いていたのでしょう。宿儺との戦いでは勝利を確信していたものの、結果は敗北。
宿儺は五条の死を称え、五条はその言葉に微笑みながら静かにその人生の幕を閉じる。
宿儺は魔虚羅がどのように五条の術式に適応しているか、常に観察していた。魔虚羅は五条の術式を無効化していたのではなく、自身の術式の対象を五条が存在する空間そのものに設定し、無下限の影響を受けずに空間ごと、世界ごと分断していたのです。
常人には再現不可能な至難の業を、宿儺は己のピンチでやってのけ、五条に勝利したのでした。
戦いは続く──鹿紫雲の参戦(単行本27巻、連載237~238話)
高専側は五条の死を受け入れる間もなく、鹿紫雲が戦場へ送り出される。
それと同時に裏梅が乱入、次に現れたのは高専3年の秤金次でした。
裏梅と秤が激突、そして鹿紫雲vs宿儺の構図になる。
宿儺は裏梅から受け取った呪具・神武解(かむとけ)を手に、鹿紫雲と対峙する。
ここで鹿紫雲は遂に術式・幻獣琥珀(けんじゅうこはく)を発動。
肉体を作り変え電気質の呪力を最大限に引き出すこの術式は、終了後に肉体が崩壊する最終兵器だった。
宿儺も自ら意図的に中断していた受肉を再開し、本来の姿を取り戻し始める。
4本の腕、2つの口──宿儺の真の姿
完全体になった宿儺は腕が4本、腹部には口が生えている異形の見た目に。
宿儺は、掌印と詠唱をしながら空いている腕で戦闘を継続できるため、鹿紫雲は宿儺を賞賛しながらも防戦一方になる。
宿儺は万に「愛を知らない」と言われたことを語ります。
強者は強いだけで愛され、拳を交わすことで愛に応えている。それでも寂しさや孤独を感じるならただの贅沢者だと。そして宿儺は「愛など下らん」と断じます。
宿儺の力には及ばず、鹿紫雲も敗北する。次に宿儺の前に現れたのは虎杖と日車でした。
バカサバイバー!!(単行本27巻239話 – 243話)
高羽史彦vs羂索──お笑いバトル開幕
新宿決戦と同じ頃、羂索は新宿の術師たちの呪力総量を監視しながら死滅回游の泳者を狩っていた。
泳者には、印をつけてそれを辿っていたようです。そんな羂索と黄櫨折(はぜのきいおり)は戦うが、首を貫かれ黄櫨は死亡してしまう。
そこへ現れたのは、売れない芸人をしている高羽史彦だった。
攻撃が”効いていないことになる”不思議な術式を持つ彼に翻弄される羂索。高羽は羂索になぜ人を合体させるのか尋ねる。
羂索の答えは「面白そうだから」。
「もっと面白いことがあれば凶行には走らないんだな」と呟いた高羽は、羂索を笑わせるまで帰れないお笑いバトルを開始します。
アイデンティティとの対峙
羂索の正論パンチで高羽の術式を揺らがせ、着実にダメージを重ねていく羂索。
高羽は「お前にウケなくたって、お前以外にウケれば良い」と芸人あるまじき言葉を吐くまで狼狽する。
大学お笑い時代、プロとして一生懸命にやっていた新人時代を思い起こしながら、自分と向き合っていく高羽。友達や理解者が欲しくて寂しかった彼は、ただひたすらにふざけてクラスの皆を笑わせることで存在意義を見出していた。
それを理解した高羽は、羂索に感謝と謝罪の大土下座をし宣言する──「100人中、99人にウケても満足できない。最後の一人まで笑わせたい。だからお前を笑わせる」と。
C-1グランプリ決勝──桃太郎漫才
ワクワクを隠しきれない二人は、無限に広がるイメージの中でコントを繰り広げる。
運転手と警察官、医者とナース、クイズ番組──高羽の術式は羂索のボケまでも具現化していく。
「やってよかった死滅回游!!」と本音をこぼしてしまう羂索。
しかし高羽の術式は羂索の脳に着実にダメージを与えていました。羂索は決着をつけるため「C-1グランプリの決勝」を具現化します。
エントリーナンバー297・ピンチャンとして披露する二人の漫才は「桃太郎」。
あるあるネタ、ネットミーム、大喜利ボケなど後半にかけて畳み掛けていく二人。
漫才が終わりに近づくと、高羽の目からは涙が溢れ「もういいよ」とのツッコミと共に、術式の効果が終了。
満足した高羽に、「超面白かったよ」と笑顔で語りかける羂索──
その瞬間、乙骨の刀が羂索の首を切断する。
高羽が掛け合いを邪魔されたくないと思うあまり警戒が解かれていた隙を突いた攻撃だった。
羂索は最期に「残念だよ」「だが私の意志は受け継がれる」との言葉を言い残す。
法廷バトル開戦!(単行本27巻・単行本28巻244~247話)
日車の領域「誅伏賜死」
新宿決戦前の作戦会議では、宿儺戦の参加者を選定することに。
日車は自ら立候補し、自身の術式で宿儺を裁く作戦を提案する。
目標は「有罪」判決による術式の「没収」と、「死刑」判決による「処刑人の剣」の獲得。
虎杖が閃いた方法は、既に判決が出ている虎杖の裁判を日車から再審請求し、共同被告人として宿儺を加えるというもの。
これにより渋谷の大量殺人の罪で確実に宿儺を裁けると考えられました。
日車が領域「誅伏賜死」を展開し、宿儺を巻き込んで裁判を開始する。
宿儺が罪を認め、ジャッジマンは「有罪」「没収」「死刑」を宣告。しかし、「没収」は術式ではなく、宿儺が携帯していた呪具「神武解」に適用されてしまう。
宿儺は術式を使用可能なまま斬撃を放ち、日下部が「簡易領域」で中和したものの、予想外の展開となった。
才能を認められた男の最期
日車は宿儺の攻撃を領域展延で中和していました。これを見た宿儺は「五条悟と並ぶほどの才能の原石」と日車を評価し、自分の標的とする。
宿儺は「世界を断つ斬撃」で日車の両腕を斬り落とし、「反転術式で治してみろ」と挑発。
この直後、脹相が穿血で宿儺を攻撃した隙に日車は反転術式で両腕を治癒。再び処刑人の剣で宿儺に挑む。
日車の剣は宿儺の手のひらを貫くが、宿儺は瞬時に自ら手首を切断して回避し、日車の胸に斬撃を加える。
倒れながら日車は処刑人の剣を投げ、背後に回り込んだ虎杖がそれを受け取る。
伏黒の魂を取り戻すために(単行本28巻248~251話)
壊せない理想を持つ者
虎杖が日車から託された処刑人の剣で宿儺を刺そうとするが、剣は崩壊してしまう。
虎杖の腹の傷が全快していることから、宿儺は虎杖が反転術式を習得したと推測される。
宿儺は自分が苛立っていることに気づき、その原因が虎杖の「百折不撓の理想」にあると悟ります。
虎杖の魂が何度折れても立ち上がる様を見続けたことで、理想を嫌悪する宿儺は不愉快に感じていた。
羂索の最後の意思
羂羂索が言っていた”意思を継ぐ”とは宿儺のことだった。
羂索が追加したルールが発動し、超重複同化の発動権が伏黒(宿儺)に移る。
宿儺は全員を殺し、天元との同化を完成させると宣言。
そこに羂索を倒した乙骨とリカが参戦する。羂索は死ぬ寸前に死滅回游にルールを追加していたのです。
乙骨の領域「真贋相愛」
乙骨は領域展開「真贋相愛」を発動。
領域内には無数の刀が刺さっており、それぞれに模倣した術式がランダムに宿っている。対し、宿儺は彌虚葛籠(みきょくずつろ)で立ち向かう。
乙骨はいろいろな呪術師の術式を次々と使用し、虎杖とリカと連携して宿儺を追い詰める。
虎杖の攻撃は宿儺と伏黒の魂の境界を揺さぶり、宿儺の呪力出力を下げていきます。
乙骨と虎杖は宿儺を徹底的に追い詰め、乙骨は宿儺の腕を斬り落とし、「邪去侮の梯子」を直撃させる。
虎杖は、魂を捉える打撃で伏黒を呼び起こそうとするが、伏黒の魂には既に生きる意志がなかった。
その隙に宿儺は彌虚葛籠を解き、天使の術式を受けながら捨て身の世界を断つ斬撃「解」を放つ。乙骨と虎杖は即死攻撃をくらい、領域「真贋相愛」は崩壊する。
しかし宿儺が勝利を確信した瞬間、背後から真希が「釈魂刀」で宿儺を強襲し、貫いた。
最高と最悪(単行本28巻252話)
乙骨の領域外で日下部と猪野が待機し、乙骨が結界を崩したら真希を投入する作戦だった。
領域崩壊後、憂憂が乙骨を回収したが、生死は不明。
真希に釈魂刀で斬られた宿儺は、釈魂刀の傷が通常の反転術式では回復不能で苦戦する。
真希は宿儺を追い詰めるが、宿儺は心臓を呪力で強制的に動かして戦闘を継続。
秤と裏梅の戦いでは、裏梅が「宿儺様はまだ本気を出していない。『開(フーガ)』の炎の術式もまだ見せていない」と明かします。
最強の一級術師・日下部(単行本28巻253話)
冥冥、七海、五条は「最強の一級術師」として日下部を挙げるが、日下部自身は否定的。
真希と宿儺の戦闘が続き、宿儺の斬撃で真希が吹き飛ばされる。
猪野が背後から奇襲するが、あっさり倒されてしまう。
日下部も呪具で奇襲を試みまるが失敗。真希が助ける。
宿儺は、鹿紫雲、日車、乙骨よりも、呪力を捨てた天与呪縛の真希に最も興奮。
呪術と肉体のどちらが優れているか、この戦いで決めると宣言する。
宿儺は反転術式の治癒を中断し、「初めてだ、俺に使命を背負わせた奴は」と言って拳に呪力を込め、真希に黒閃を放つ。今戦えるのは日下部だけ。日下部はいよいよ宿儺と戦う覚悟を決める。
宿儺は黒閃を決めたことでゾーンに入り、さらに危険な状態に。
日下部の次に現れたのは……?(単行本28巻254話)
日下部はシン・陰流簡易領域を展開し、居合の構えをとる。
領域内に侵入したものをフルオート反射で迎撃するプログラムが組み込まれており、宿儺の斬撃も迎撃可能。
冥冥、七海、五条は日下部の強さを語り、また彼を「要は優しい」と評する。
日下部は宿儺を領域内に引き込み、居合で全身を斬って出血させるが、刀は途中で折れてしまう。
近接攻撃に切り替え、日下部は心臓を狙って攻撃するが、宿儺に斬撃を受けて戦闘不能に。
そこに突然ミゲルが現れ、宿儺を見下ろしながら挑発します。
次々に戦線復帰する高専メンツ、宿儺の本気とは……?(単行本29巻255話)
激戦にミゲルとそしてラルゥが参戦する。
時は決戦前、乙骨とラルゥがミゲルを説得。参戦条件は五条と乙骨が負けた後、宿儺が領域を使えない状態の時のみという話をしていた。
現在、宿儺は領域が封じられ、反転術式も控えめ、腕も欠損している状態。ミゲルとラルゥが攻撃する。
ラルゥの術式「心身掌握」は対象を掴む能力。
仮想の手は何度でも復元可能だが、ダメージの10分の1が本体に還元されてしまう。
ミゲルの術式「祈祷の歌」は肉体でビートを刻み、呪いを退けて身体能力を強化するもの。ミゲルの手刀が宿儺を貫く。
脹相と虎杖も再参戦。真希も復活し、釈魂刀で宿儺の上左腕を斬り飛ばす。虎杖は勝利を確信するが、宿儺がラルゥに2度目の黒閃を決める。
虎杖の黒閃が炸裂!(単行本29巻256話)
黒閃のメカニズム
五条が「黒閃」について説明するところから始まる。
呪力と打撃の誤差が0.000001秒以内で発生するが、呪力のブレンド加減や気温、湿度も関係し、正解がなく運次第だと語る。
宿儺は腕を治療せず戦闘継続。
虎杖が杭で宿儺を拘束し、脹相が穿血、真希が釈魂刀で攻撃。しかし宿儺は真希に3度目の黒閃を、脹相に4度目の黒閃を決めます。
虎杖が駆けつけ打撃をくらわせると、宿儺の呪力出力や肉体支配が鈍る。脹相が圧縮した血液の塊を虎杖に渡し、虎杖は穿血を使用。虎杖は決戦前に赤血操術を習得していた。
虎杖が宿儺に打撃を構えると、宿儺は黒閃の予感を感じるが、なぜかラルゥに目を奪われる。これはラルゥの術式「心身掌握」によるものだった。
宿儺は防御も回避もできず、虎杖の黒閃が炸裂する。
今明かされる虎杖悠仁の秘密とは?(257話)
宿儺は虎杖仁(虎杖の父)が自分の双子の片割れの生まれ変わりだと明かす。
その片割れの魂が現代で虎杖仁として生まれ変わり、羂索に乗っ取られた妻(虎杖香織)との間に生まれたのが虎杖悠仁だと言うのです。
虎杖はゾーンに入り、2連続で宿儺に黒閃を決める。そしてここで虎杖の術式が判明。
「赤血操術」と、黒閃による覚醒で引き出された宿儺の受肉体として刻まれていた「御廚子」の2つが使用可能。
猪野が再参戦し、攻撃。宿儺の隙を突いて虎杖が黒閃を決める。宿儺は「このまま並ぶ気か、俺に」と驚く。
宿儺は地面を破壊し攻撃するが、虎杖は斬撃を無視して黒閃を打つ。
宿儺も反撃するが、虎杖はさらに黒閃を決める。
体が動かない猪野が呪具を投げて隙を作り、虎杖は本日8回目の黒閃を宿儺に決める。
解明される虎杖の裏ワザ、そして宿儺の領域が復活(単行本29巻258話)
「入れ替え修行」の真実
五条は2度の黒閃による覚醒状態で特異な反転術式回路を構築し、失った出力を取り戻す。
宿儺も全ての腕を再生できるはずだったが、虎杖が伏黒と宿儺の魂の境界に7度の黒閃を撃ち込んだことで、反転術式復活の契機を逃す。
それでも宿儺は領域展開「伏魔御廚子」を使用。
腕が使えないため掌印を変更し、無量空処の影響のない脳の部位を利用して展開。黒閃を経た宿儺の領域は効果範囲も出力も落ちていない。
虎杖は「簡易領域」で伏魔御廚子に対抗する。
実は憂憂の術式は空間移動で、本人の許可があれば体から魂を取り出して入れ替えることができる。
虎杖と日下部が入れ替わっていた修行はこれによるものでした。この入れ替え修行で同じことを行い、日下部の簡易領域を虎杖の体に叩き込んだ。
竈 開(カミノ フーガ)解禁
宿儺の領域は効果範囲と外界を結界で分断していなかった。
結界で覆うと必中効果が発動し、呪力のない真希を捕えられなくなるためです。しかしこの領域は不完全で、99秒後に崩壊する。
虎杖、真希、猪野、脹相は簡易領域で斬撃に耐え続ける。
斬撃が止み「耐えきった」と思った瞬間、宿儺が「竈(カミノ)」「開(フーガ)」と唱え、炎の術式を使用する。
宿儺の本気、どうする虎杖(単行本29巻259話)
脹相の犠牲
「竈」の炎の術式は「解」と「捌」を使用した後でないと使えない。
欠点は速度がなく効果範囲が狭いことだが、宿儺は”領域展開中を除く多対一での「竈」の実行禁止”という縛りで欠点を解決。
領域内の粉塵化した物質に爆発性の呪力を帯びさせ、一気に爆発させる。これが渋谷で魔虚羅を一撃で倒した宿儺の最終奥義である。五条戦で使わなかったのは、領域合戦で十分な威力が発揮できなかったためでした。
虎杖と脹相は炎に巻き込まれるが、脹相が体を張って虎杖を守る。
脹相は「ありがとう悠仁、俺の弟になってくれて」と告げ、虎杖も「ありがとう、兄貴」と答えるが、脹相の体と血の壁は崩れて消えてしまう。
辺りは焦土と化し、虎杖が生き残りを探すと煙の間から宿儺が現れる。
さらに別の人影が現れ、それは左手に包帯を巻いた東堂葵でした。
東堂は「多分大丈夫だ」と虎杖に伝える。宿儺は今、領域展開後で術式使用が困難な状態。絶好の攻撃チャンスが訪れる。
東堂の「不義遊戯」改が炸裂!(単行本29巻260話)
ビブラスラップによる超強化
東堂の左手にはビブラスラップ(打楽器)が装着されていた。
術式は「不義遊戯」改に。
発動条件を拍手から金属片と木箱の衝突に変更し、1秒間に約50回の入れ替えが可能に。入れ替わり回数を絞る縛りで、術式対象の複数選択と効果範囲を広げることに成功している。御所湖結界で乙骨の補助を受けながら調整を終え、伏魔御廚子の外から領域内の味方を脱出させる使命を果たした。
東堂と虎杖は不義遊戯改で戦いを有利に進める。
最強の男の亡霊
冥冥の烏が現れ、宿儺は烏と虎杖の入れ替わりを予測して烏を攻撃。
しかし東堂は「裏の裏の裏」で入れ替えなかった。虎杖はそのまま宿儺の心臓に黒閃を決めることに成功する。
宿儺は吐血しながらも領域展開を使おうとするが、煙の間に人影を見る。
それは宿儺が手ずから葬った最強の亡霊──五条悟──だった。
まさかの方法で五条復活、リベンジマッチが実現(単行本29巻261話)
倫理を超えた作戦
宿儺は驚くが、五条の額に羂索と同じ縫い目があることに気づく。
実は五条の体を乙骨が乗っ取っていたのです。
乙骨の作戦は、五条が負けて死んだ場合、羂索をリカが捕食して肉体を渡る術式を模倣し、五条の肉体を使って戦うというものでした。
しかし、真希や秤は反対する。
模倣術式はリカの完全顕現中5分しか持たず、5分後の乙骨の状態は不明。
しかし乙骨は「みんなずっと怪物になることを五条先生一人に押し付けて来た。誰もなる気がないなら僕がなる」と覚悟を語る。
乙骨は宿儺の「解」で胴体を真っ二つに切断されていた。新田の術式や反転術式ではキャパを越えており、治療は困難。乙骨は羂索の術式を使って五条の肉体に移る決断をする。
そして五条の肉体を使う乙骨が「無量空処」を展開、宿儺も「伏魔御廚子」を展開。
乙骨には5分の制限があり、宿儺の領域は不完全。再び領域合戦が始まる。
宿儺VS五条〈乙骨〉、3分間の領域戦(単行本29巻262話)
乙骨と宿儺が同時に領域展開。
乙骨は五条が編み出した「小さい結界」を使用。この結界は約3分、領域外からの伏魔御廚子の術式効果に耐えることができる。
乙骨は五条と入れ替え修行をしていたため結界術も上達しており、3分持たせることが可能に。
対する宿儺は伏魔御廚子の効果範囲を狭めることで、99秒の時間制限を取り払う。
両者は3分以内に勝負をつけようとする。
乙骨は3分以内に伏魔御廚子を維持不可能なダメージを与えようと、宿儺は3分を待たず無量空処を破壊して領域を広げ皆殺しにしようと考えている。
領域内で近接戦闘開始。乙骨は無下限呪術で攻撃するが、宿儺は領域展延で無下限を中和して貫通し、パンチを浴びせる。
乙骨は宿儺が領域展開したまま領域展延を使えることを知らなかった。
話の最後で完全顕現中のリカが乙骨を抱きしめて泣いている。しかし乙骨の姿は五条ではなく元の姿。乙骨に何があったのか?
無下限vs展延(単行本29巻262-2話)
慣れない体での戦い
五条乙骨の肉体にはリカが憑いておらず、リカは乙骨の元の肉体がある部屋にいる。
無下限呪術以外の術式は使えませんが、宿儺は左腕を失ってから世界を断つ斬撃を出していないため、今は展延以外に無下限を破る術はないと乙骨は判断。しかし無下限呪術は想像以上にピーキーで、一度の入れ替え修行では使いこなせず、やはり六眼が必要不可欠なようだ。
狗巻の呪言との連携
宿儺は乙骨が無下限に手を焼いていることに気づき、乙骨が虚式「茈」を使うかもと推測する。
乙骨は呪詞の詠唱を行うが、宿儺は茈のタメを与えず攻撃して詠唱させない。
そして乙骨は術式順転「蒼」でボイスレコーダーを引き寄せる。
ボイスレコーダーから狗巻の「動くな」という呪言が再生され、宿儺は動けなくなる。隙ができた宿儺に乙骨は虚式「茈」を放つ。
炸裂! 邪去侮の梯子(単行本29巻263話)
術式の焼き切れ
乙骨は虚式「茈」を宿儺に当てることに成功するが、慣れない術式の制御ができず自分の領域も破壊してしまう。
そして宿儺は再び術式使用困難の状態に陥る。
しかし乙骨も領域展開後の術式使用困難状態になり、羂索の術式が焼き切れて肉体を操れなくなります。
宿儺は東堂に黒閃を決め、ビブラスラップを一部破損させる。
それでも東堂は「不義遊戯」改で虎杖を位置替え。乙骨の結界の欠片が消えずに舞っており、虎杖はこれと入れ替わりながら宿儺の死角から攻撃する。
虎杖は術式対象を限定した「解」を宿儺と伏黒恵の魂の境界にぶち込むと効果は絶大。次に東堂はスペアのビブラスラップに祈りながら「不義遊戯」改を発動。宿儺の裏を読んで天使・来栖と結界の欠片を入れ替えると、来栖が宿儺の頭上に現れます。
乙骨の術式模倣の真価
回想で乙骨が模倣術式の強みを説明。それは同じカードを手元に2つ揃えておけることだと語ります。天使・来栖は出力最大の「邪去侮の梯子」を宿儺に放つ。
虎杖悠仁、領域展開(単行本30巻264話)
東堂の盾
天使・来栖の「邪去侮の梯子」が降り注ぐが、宿儺は崩れた瓦礫を足場に光の柱を駆け上がる。
今回の「邪去侮」は虎杖や東堂にも効くため術式が使えず、宿儺を止められない。
宿儺は来栖に黒閃を放つが、東堂が割って入り受け止める。そして、二人は地面に叩きつけられ行動不能に。
虎杖が光の中を焼かれながら瓦礫の足場で宿儺を追い、攻撃する。
背後に回り込んで術式「御廚子」を使用しますが、宿儺は回避。
宿儺は、2度の黒閃を経て遂に反転術式を取り戻し、4本の腕と腹の口が復活。虎杖に次々と打撃を見舞う。
虎杖は術式対象を魂の境界に絞った「解」で攻撃するが、宿儺は「当たらなければ意味はない」と回避。
虎杖の領域
以前、五条が「領域内で発動した付与術式は絶対に当たる」と説明していた。虎杖は掌印を結び領域展開と唱える。
次の瞬間、虎杖と宿儺は駅のホームのような場所に。
宿儺は戸惑い、虎杖に受肉した時の姿に戻っている。「行くぞ宿儺」と声をかける虎杖を宿儺は睨、う。
正しい死(単行本30巻265話)
岩手県の駅で
虎杖と宿儺は駅のホームのような場所に。ここが虎杖の領域の中なのか虎杖本人もよくわかってない様子。
虎杖は宿儺と話す時間が欲しかったと言い、駅の外へ。
ここは虎杖が幼少期に住んでいた岩手県の駅のようです。公園でザリガニ釣りをし、百貨店や田んぼを回り、アーチェリーをしたりします。
虎杖の答え
宿儺が痺れを切らすと、虎杖は自分が考える正しい死に方や人の命の価値を話しだす。
死に方ではなく、その価値を無いように振舞う宿儺が嫌いだと語り、間違っているのは自分かもしれないので、せめて知ってもらおうと思い出を見せてきたと言います。
宿儺は理解できるが何の感情も湧かないと答え、虎杖の腰抜け具合に唖然とする。虎杖が宿儺に憐みや情けをかけようとしていることに気づき、「伏黒を解放しろ。もう一度俺の中に戻るなら殺さない」と言います。
宿儺は激怒し「八つ裂きでは済まさん。価値のある人間を皆殺しにしてやる」と答えます。
生きろ、と言えない(単行本30巻266話)
伏黒との対話、そして領域戦へ
虎杖が伏黒の魂に話しかけるが、伏黒は生きる意志を失っている。虎杖は「今の伏黒に生きろなんて言えない」と伝える。
宿儺は「彌虚葛籠」で虎杖の領域の必中効果を打ち消す。五条が編み出した脳を破壊再生する方法は、無量空処の影響が残る宿儺にはリスクが高すぎるが、彌虚葛籠で掌印を結び続けることで出力を補い、領域に押し負けない。
宿儺は虎杖に何度もパンチを浴びせながら、自分が見下されるとここまで怒れる事に驚く。
虎杖が伏黒に「オマエがいないと寂しいよ」と泣きそうな表情で話すと、宿儺の足元に影が現れ、足を沈める。
虎杖の魂の境界に絞った「解」が伏黒の魂を息を吹き返させる。
虎杖は笑みを浮かべ、宿儺にパンチを連打。宿儺の彌虚葛籠の結界が欠け始める。
次の瞬間、虎杖の腕を覆っていたものがバラバラに。
宿儺がリスクを負って脳の破壊再生を実行し、術式が回復。宿儺は鼻から血を垂らしながら領域展開を使おうとしている。
喜べ男子ども(単行本30巻267話)
最後の指の秘密
決戦前、五条と乙骨の入れ替え修行中。乙骨が宿儺の指の最後の一本を求めるが、五条は拒否。
別の場面で乙骨が虎杖に模倣術式の条件を説明。より致命的な部位を摂取すれば強い術式を模倣できるが、使用回数の縛りで条件を満たすことも可能。反転術式で再生すると呪術的価値が0になり条件は満たせなくなる。
虎杖と宿儺の戦いで、宿儺は虎杖の左手の薬指が欠損していることに気づく。御廚子の模倣条件を満たしたのは虎杖の薬指だった。
釘崎野薔薇、復活
乙骨は戦闘直前に虎杖の薬指をリカに喰わせる提案をしていたのだった。
そしてついに左目に眼帯をつけ「喜べ男子ども」と言いながら釘崎野薔薇が登場。
釘崎は藁人形に宿儺の指をつけて芻霊呪法「共鳴り」を打ち込み、宿儺本体に大ダメージを与える。
宿儺は領域展開を使えず、彌虚葛籠も解かれているため虎杖の必中術式を防げません。
虎杖は必中術式となった魂の境界に絞った「解」を浴びせ、宿儺は指を吐き出す。それでも宿儺は反撃するが、虎杖は逕庭拳で追い込み、最後は黒閃で止めを刺す。
誰かと生きるため(単行本30巻268話)
伏黒の決意
宿儺が伏黒の魂を責めるが、伏黒は「もう一度誰かのために生きてみようと思う」と生きる意志を示すと、伏黒の中の宿儺が消えていく。
新宿で虎杖の領域が崩壊し、宿儺が伏黒から剥がされる。
「オマエは俺だ」
化け物のような姿となった宿儺に虎杖は手を差し伸べ「オマエは俺だ。もう一度やってみよう、誰かと生きるために」と誘うが、宿儺は「俺は呪いだぞ」と拒否して塵となり消えます。
裏梅も宿儺の敗北を感じ取り、全身が砕けて消える。
五条からの手紙
虎杖・伏黒・釘崎の三人は五条からの手紙を開封する。
釘崎の手紙には母親の居場所、伏黒の手紙には「残念ながら恵の父親はもういないよ~!!僕が殺したから!!めんご!!」と書かれており、二人はドン引きする。
その後、乙骨のもとへ向かおうとすると「憂太テメェコノヤロー!!」という叫び声が聞こえ、「乙骨先輩を助けないと」と言うが、深刻な感じではなさそう。
宿儺戦、大反省会(単行本30巻269話)
乙骨の生還
決戦後、乙骨は元の肉体に戻っていた。羂索の術式が回復して無事戻れたようです。
乙骨の肉体が戻った理由は、リカが乙骨の肉体を反転術式で修復・維持していたためだった。術式が回復後、仮死状態の乙骨とリカが再接続したと説明します。
真希は「もっと楽に勝てたはず」と主張。羂索への奇襲は自分が行くべきだった、日車の作戦に狗巻の呪言を合わせれば良かったと言うが、東堂らは反論。
全員がミゲルとラルゥが初めからいたら話は変わったと納得。
簡易領域の秘密
日下部がシン・陰流の縛りを説明。
特に厄介なのが「寿命」で、当主が門弟から寿命を吸い取っているらしいが、当主が誰か不明。
しかし日下部が衝撃の事実を明かし、今の当主は日下部自身で、縛りや寿命の呪いは全て無くしたとのこと。次の当主は憂憂に決定している(冥冥は門弟の月謝で儲けるつもりのよう)。
実は冥冥が「簡易領域の独占がなければ死なずに済んだ術師もいた」と言い、前の当主を殺していたのでした。
最後の任務が始まる……?(単行本30巻270話)
それぞれの日常
伏黒と家入が津美紀の墓前で弔います。家入は津美紀の遺体を綺麗に保管していた。
天元は宿儺の残骸の中に残置され、結界は暫く維持できそうだ。
真希が大道鋼と三代六十四に会い、受肉タイプのプレイヤーの措置が話し合われると伝える。
大道は東京に向かい、三代は相撲を取り続けるようだ。
シャルル・ベルナールは漫画家デビューを目指していて、髙羽はファミレスで羂索そっくりの相方と話している。
甘井は過去にいじめた元同級生に謝罪するが、相手は逃げてしまいます。
新たな任務
そして虎杖、伏黒、釘崎が久々に任務へ向かう。
彼氏の目が大きく見えるという彼女の相談で、伏黒は死滅回游プレイヤーの生き残りによる呪詛師の仕業と推測する。
これから(単行本30巻271話【最終話】)
新米呪術師の誕生
虎杖、伏黒、釘崎が迷惑呪詛師の捜索へ。
虎杖と釘崎が犯人を見つけるが、二人が困惑している間に伏黒が犯人を捕獲する。
犯人は彼女のキャバ嬢時代の客で、高価な鞄を買ってあげたのに忘れられ逆恨みしていた。虎杖は「間違えたって思うなら大丈夫。今度は俺たちの仕事手伝ってくれよ、期待してる」と励まします。
回想で五条が「僕に何かあった時、一人くらい僕のこと忘れて僕とは全く違う強さを持つ人間がいた方がいい。期待してるよ、悠仁」と語る。
宿儺のその後
一方その頃、戦いに敗れた宿儺は「魂の通り道」(真人がそう呼んだ)で、同じく敗れた真人と再会していた。
真人は、宿儺のこれまでの人生が「忌み子として生まれ、自分を蔑んだ者たちへの復讐だったのではないか」と問いかける。
宿儺は「違う生き方を選ぶこともできた。きっかけは二度あった」と答えます。
背後に巫女装束の女とおかっぱ頭の少女が立っている。
「次があれば生き方を変えてみるのもいい」と宿儺は少女の肩に手を置く。その言葉に、真人は「つまんねー!!」と子どものように叫ぶが、宿儺は背を向けて一言だけ残す。
「当然だろう――負けたんだからな。」
受け継がれるもの
最後は高専メンバーが平和に街を歩き、百葉箱の中に宿儺の指が1個収められているシーンで呪術廻戦は完結する。
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会







































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