「ワンパンマン」原作ONE版とリメイク村田版とは?その違いと原作終了説について解説!

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「ワンパンマン」原作ONE版とリメイク村田版とは?その違いと原作終了説について解説!

2025年10月からの秋アニメとして「ワンパンマン(第3期)」が放送されますが、ワンパンマンには「村田版」と「ONE版」と呼ばれるものがあるのをご存知でしょうか?

今回は、その「村田版」と「ONE版」の違いについて詳しく解説していきます。

※アニメ第3期放送予定のガロウ編や、原作・リメイク「ワンパンマン」のネタバレになる内容を含む場合があります。閲覧にはご注意ください。

原作ONE版もリメイク村田版もサイトで読める

 

「ワンパンマン」は、作者のONE(ワン)氏により現在もネットで無料公開されています。

これは個人サイトにて掲載されていたものでしたが、2016年6月、集英社の「となりのヤングジャンプ」にて、作画を村田雄介(むらた ゆうすけ)氏が担当し、リメイク版の連載がスタートしました。

単行本の累計発行部数は2024年3月時点で3000万部を突破という大ヒットも記録。

2015年にはアニメ第1期がマッドハウス制作のもと「ボロス編」まで放送。

数年後の2019年4月から第2期がJ.C.STAFF制作で放送され、ヒーロー狩りガロウ、怪人協会編の序盤までが描かれました。

第3期が2025年10月から、第2期と同じくJ.C.STAFF制作のもと、ガロウ編の続きを描く予定となっています。

村田版リメイク「ワンパンマン」が出来るまでの経緯

2009年7月、ONE氏は漫画家を目指し、マンガ制作ソフト「ComicStudio」の練習のため、ウェブコミック投稿サイト「新都社」にて読み切り版「ワンパンマン」を公開。

これがヒットしたことで、物語が続くことになりました。

以降、ONE氏は個人サイトにてゆるやかなペースで「ワンパンマン」を描き続けています。2015年12月の時点で1日10万アクセスを超え、累計7000万人以上が訪れる人気サイトになりました。

その読者の1人だったのが、リメイク版を担当することになる村田雄介氏です。Twitter(現X)でONE氏に直接コンタクトを取り、試しに描いた第1話を見せたことがきっかけで、村田氏が作画担当に抜擢されました。

これがヤングジャンプ編集部の目に留まり、「となりのヤングジャンプ」の看板作品として連載が決定。村田氏によれば、「漫画の内容は村田氏とONE氏の打ち合わせのみで決定し編集者が介入しない」という条件が決め手になったそうです。

画風の違い

両者に関して、一番わかりやすい違いは画風でしょう。

村田氏のリメイク版を見た後でONE氏の原作版を見た人は「画風が違いすぎる!」と驚いたのではないでしょうか。

それもそのはず、ONE氏はアシスタント経験もなく完全独学で漫画を描いていたのです。

自身も画力に自信がなかったようで、原作ワンパンマンの作中では、自身の名前をモジッた漫画家WARNという名前を登場させ「世界一絵が下手な漫画家」と自虐的に書くほどでした。

とはいえ、長年描き続けるうちに画力は少しずつ向上。

ONE氏の次作「モブサイコ100」では、その独自の画風のまま2016年にアニメ化まで果たしています。

一方の村田雄介氏は「アイシールド21」などを手掛けた実力派。

その他にも、ヘタッピマンガ研究所R、曇天・プリズム・ソーラーカーの作画担当の経験を経てワンパンマンの原作リメイクを担当されることになりました。
経験値の差は歴然です。

村田版から入った人は原作を見て一度「回れ右!」したくなるかもしれませんが(笑)、作画に関係なく内容は抜群に面白いので、両方読み比べると作品の楽しみ方が広がりますよ。

個人的には、タツマキのシーンのリメイクは最高だと思っています。

ストーリーの違いと書き直し

画力や見せ方だけでなく、原作と村田版ではストーリー展開も異なっています。
特に村田版リメイクは、原作を昇華した素晴らしい出来栄えです。

キングの正体発覚までは同じ展開

初期の頃は原作とほぼ同じで、キングの正体が明らかになるあたりまでは同じ流れになっています。
この時点では「リメイク」という印象が強いですね。

ガロウ編での違い

例えばガロウと子供の出会い方。

  • 原作(ONE版):いじめられている子供をガロウが助ける
  • リメイク版(村田版):公園でヒーロー図鑑を見ている子供に声をかける

村田版でも、その後いじめを助ける展開も描写されていますが、村田版は補完要素が多く、よりドラマ性が強調されています。

「忍びの里編」書き直し事件

村田版が特に話題になったのは「忍びの里編」の書き直しです。

2024年、一度掲載された240話~256話分のストーリーが大幅に修正されると告知。
物語の大筋は変わらないものの、戦闘描写が格段にアップし、新しく描き直されました。

ただし、読者からすれば3ヶ月分の連載が消えることになり、賛否両論。
「バイツァダスト(ジョジョの能力)に巻き込まれた気分だ」と冗談交じりに語るファンもいました。

2025年1月にも再び

この修正はこだわりゆえなんだ、と思っていたところ、2025年1月23日、それはまた起こりました

さらに2025年1月にも再び書き直しが行われ、結果的に240話以降は3パターン存在するという前代未聞の状態に。

巻き戻った分の当初の話は番外編として公開されています。

流石にこう何度も書き直しが行われると、普通の読者もコアなファンも困惑してしまいました

書き直しリメイクは村田氏の独断なのか?

村田氏はこだわりが強い方で、

過去にもボロス編(43~46話)の完全リメイクがありました。

「村田先生の独断?」と思う人もいるかもしれませんが、ONE氏はアニメワンパンマンの公式ラジオ番組に出演した際にこう語っています。

「原作版ではこれは描けないなという展開は避けてきましたが、リメイク版では村田先生が描いて下さる。なので村田先生の絵になったら凄そうな展開を思い付いた時は、それを使わない手は無いと思いお願いしています。僕には描けないけれど村田先生なら描けて、なおかつより面白い展開ならば絶対にそちらを選択するという作り方になりました。」

他にも、過去の騒動のときにONE氏はTwitter(現X.com)にて発言されていました。

つまり、村田氏のこだわりとONE氏の柔軟さが合わさった結果といえますね。

ONE版と村田版での「キャラの違い」について

ストーリーだけでなく、キャラの登場や描かれ方も原作のONE版と村田版では違いがあります。

ブラスト

S級1位ヒーロー。
原作より先にリメイク版で初登場しました。

白いプロテクターにサングラスという姿は、どこかサイヤ人を思わせる雰囲気。
しかも既婚者であることもリメイク版で判明。

一時は「ブラスト=サイタマ説」もありましたが消滅しました。

スイリュー

二人目はスイリュー。

リメイク版のオリジナル展開「スーパーファイト編」で初登場。
背が高く日焼けした黒髪イケメンで、優勝者として描かれました。

原作版では、妹スイコが「お兄ちゃんより強い人」としてサイタマと出会う流れの方が先に描かれています。

見た目ハゲのサイタマのことを最初から見下しているようなキャラですね。

ガロウ

「ガロウ編」は、原作とリメイク版で異なる部分が多くなっています。

S級ヒーローのタンクトップマスターを倒してからが原作との分岐点になります。

戦闘におけるストーリーも結構違うことで、ガロウの心情も変わっていることから、ガロウ編の戦いが終わった後は、原作と村田版でIFルートになっているのが特徴です。

  • 村田版
    悪を諦めきれず滝に打たれていたところを師匠バングに発見される。
    その後バングとともに、各地を歩きヒーロー狩りの被害者への謝罪行脚をしながら更生の道を探す救いのある展開。
  • ONE氏版
    戦いが終わった後もバングに発見されず、生活のために日雇い運送業を始める。
    過去の因縁からスイリューと戦う場面もあるが、最後は業者に叱られて去っていく。

原作の方が少し切ない終わり方ですね。

ONE氏版原作、連載終了の噂

検索すると「原作終了」「原作死亡」など不穏なワードが並びますが、全部誤解です。
ONE氏は元気ですし、原作も続いています。

何故、こんなことが囁かれたのかというと、ONE氏版原作の更新頻度が遅いというのが一因になります。

具体的には、2017から2019年、2021から2023年と約2年の長期休止があり、それが「終了説」の原因になりました。

連載が長期間休止していた理由は?

理由としては「モブサイコ100」の連載・アニメ化が重なった影響が大きいと考えられます。
ワンパンマンの原作は無料公開という形なので、不定期連載になるのも仕方ないですね。

でも、嬉しいことに2025年7月13日に最新の155話が更新されています。
村田版も面白いですが、ONE氏の描くワンパンマン原作も要チェックです。

まとめ

アニメ「ワンパンマン」第3期は、タンクトップマスター撃破後からの展開が描かれる予定です。
これまで通り村田版リメイクをベースにしたアニメ化になるので、どんな迫力で描かれるのか楽しみですね。

ファンの方も初めて触れる方も、原作は全話無料で公開されているので、ぜひチェックしてみてください。

 

©ONE・村田雄介/集英社・ヒーロー協会本部

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最終更新: 2025年09月15日

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