1989年の原作漫画発表から35年以上——。世界を魅了し続けてきた『攻殻機動隊』シリーズが、新たなフェーズへ突入します。2026年放送予定の新作テレビアニメ『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の最新情報が、アメリカ・ロサンゼルスで開催中の「Anime Expo 2025」にて解禁されました。
今回の発表では、新たなタイトルロゴデザイン、特報映像、ティザービジュアルが一挙に公開。さらに、シリーズ史上初となる全アニメ作品を横断した大規模展『攻殻機動隊展 Ghost and the Shell』の開催情報も明らかになり、国内外のファンから大きな注目を集めています。
サイバーパンクの金字塔、新たな時代へ
原作は、漫画家・士郎正宗が1989年に「ヤングマガジン海賊版」(講談社)で連載を開始したSF作品。全身義体の主人公・草薙素子が率いる公安9課、通称「攻殻機動隊」が高度に複雑化したサイバー犯罪に立ち向かう姿を描き、哲学的なテーマとリアルなSF描写で世界中のクリエイターに影響を与えてきました。
アニメ化も数多く展開され、押井守監督による劇場版『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995年)を皮切りに、テレビアニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(2002年)、『ARISE』シリーズ、ハリウッド実写映画版、そして『SAC_2045』と多彩な形で進化を続けています。
タイトルロゴは空山基が担当
今回公開されたタイトルロゴを手がけたのは、人体と機械の融合美を追求する伝説的アーティスト・空山基(そらやまはじめ)。1978年から続く代表作「セクシーロボット」シリーズで世界的な評価を得ており、映画『ロボコップ』や、ファッションブランド「ディオール オム」とのコラボでも知られています。
ロゴ制作にあたって、空山氏は以下のコメントを寄せています。
「今回改めて原作に基づいた攻殻機動隊アニメーションができるということで、士郎正宗さんへの私なりの尊敬と愛を込めてデザインしました。攻殻機動隊のコンセプトに沿いつつも、私の美学を反映させています。見慣れたロゴも、アイデアとコンセプト次第で生まれ変わることができるということを証明できたと思います。」
そのデザインは、従来の『攻殻』らしさを継承しつつ、メタリックかつ流麗な印象で、未来とアートが交差する新たなヴィジュアルを打ち出しています。
特報映像第2弾「ver. Hajime Sorayama」も公開中(https://youtu.be/AoXr8llKZEI)
スタッフ陣に気鋭の才能が集結
本作の監督を務めるのは、TVアニメ『ダンダダン』で副監督を務めたモコちゃん(木村翔馬)。本作が初の単独監督作品となります。
シリーズ構成・脚本には、芥川賞作家でSF小説『Self-Reference ENGINE』の著者でもある円城塔が参加。アニメ『ゴジラ S.P』などでSF考証と脚本の実績を持つ人物です。
キャラクターデザイン・総作画監督は、『スプリガン』『スコット・ピルグリム テイクス・オフ』などで注目された半田修平。
アニメーション制作は、映画『犬王』『きみの色』、TVアニメ『ダンダダン』などで国内外から高評価を得ているサイエンスSARUが担当します。
■作品概要
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タイトル:攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL
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放送時期:2026年予定
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原作:士郎正宗(講談社 KCデラックス刊)
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監督:モコちゃん
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シリーズ構成・脚本:円城塔
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キャラクターデザイン・総作画監督:半田修平
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アニメーション制作:サイエンスSARU
『攻殻機動隊』史上初の大型展覧会も開催決定!
『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の発表にあわせて、シリーズ全体を俯瞰する史上初の大規模展覧会『攻殻機動隊展 Ghost and the Shell』の開催も発表されました。
【開催概要】
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会期:2026年1月30日(金)~ 4月5日(日)
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会場:TOKYO NODE GALLERY(虎ノ門ヒルズステーションタワー45F)
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主催:攻殻機動隊展 Ghost and the Shell製作委員会、講談社、森ビル、KDDI、Production I.G、パルコ
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チケット発売:2025年秋予定
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公式HP:https://www.tokyonode.jp/sp/exhibition-ghostintheshell/
さらに、2025年には士郎正宗の創作活動を紐解く展覧会『士郎正宗の世界展~「攻殻機動隊」と創造の軌跡~』も東京・世田谷文学館および大阪・心斎橋PARCOにて開催される予定です。
今後も続報に注目が集まる『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』。サイバーパンクの原点が、最新の表現でどのように再構築されるのか──世界中のファンとともに、2026年の放送を心待ちにしたいところです。
(C)2026 Shirow Masamune/KODANSHA/THE GHOST IN THE SHELL COMMITTEE
(C)士郎正宗/講談社
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